青春とは何ぞや?

 七十になっても、なお青春であるかも知れぬ。そのくせ老衰を嘆いて幽霊になるほどの実のある生活もしたことがない。そのような僕にとっては、青春というものが決して美しいものでもなく、又、特別なものでもない。然らば、青春とは何ぞや? 青春とは、ただ僕を生かす力、諸々の愚かな然し僕の生命の燃焼を常に多少ずつ支...

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僕の毎日の生活など

 このような女の人に比べると、僕の毎日の生活などはまるで中味がカラッポだと言っていいほど一時間一時間が実感に乏しく、且、だらしがない。てんでいのちが籠《こも》っておらぬ。一本の髪の毛は愚かなこと、一本の指一本の腕がなくなっても、その不便に就ての実感や、外見を怖れる見栄に就ての実感などはあるにしても、...

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北海の孤島

 北海の孤島へ流刑の身でこんな美しい物語をつくるとは、世阿弥という人の天才ぶりに降参せざるを得ない。ところで、話はそういうことではないのだが、僕がこの物語を友人に語ったところが(僕はあらゆる友人にこの物語を話した)最も激しい感動を現した人は宇野千代さんであった。この時以来宇野さんは謡曲のファンになり...

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