僕の毎日の生活など

 このような女の人に比べると、僕の毎日の生活などはまるで中味がカラッポだと言っていいほど一時間一時間が実感に乏しく、且、だらしがない。てんでいのちが籠《こも》っておらぬ。一本の髪の毛は愚かなこと、一本の指一本の腕がなくなっても、その不便に就ての実感や、外見を怖れる見栄に就ての実感などはあるにしても、...

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北海の孤島

 北海の孤島へ流刑の身でこんな美しい物語をつくるとは、世阿弥という人の天才ぶりに降参せざるを得ない。ところで、話はそういうことではないのだが、僕がこの物語を友人に語ったところが(僕はあらゆる友人にこの物語を話した)最も激しい感動を現した人は宇野千代さんであった。この時以来宇野さんは謡曲のファンになり...

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わが青春

青春のころわが愛せし作品と主人公牧野信一

「ファウスト」のファウスト。 人間性の有する、互に相矛盾する性格悲劇を理由として。

     一 わが青春

 今が自分の青春だというようなことを僕はまったく自覚した覚えがなくて過してしまった。いつの時が僕の青春であったか。どこにも区切りが見当らぬ。...

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